2019.1.16 update キシリトール100%お菓子

2019.1.16 update キシリトール100%お菓子

お菓子=ムシ歯のもと、と大抵のかたが思ってらっしゃることと思います。

甘い物はムシ歯菌のエサになる、甘いお菓子やジュースを飲んだらすぐに歯磨きしないとムシ歯になる、だらだら食べはもってのほか、というのが今までの常識でした。そんな常識が近年、覆されつつあります。

そう、甘味料キシリトール100%のお菓子ならね!

キシリトールとは天然の甘味料で、イチゴやラズベリーなどの果物、カリフラワーやレタスなどの野菜に含まれる糖アルコールの一種です。砂糖に比べるとスーッとする甘さが特徴です。

最近ガムやタブレットでキシリトール配合のものをスーパーやコンビニでもみかけるようになりました。それだけ一般の方のムシ歯予防意識が高まってきていると嬉しく思います。

そもそもどうしてキシリトールがムシ歯予防に有効かというと、ムシ歯菌の増殖を抑制し、歯を溶かす酸の酸性を抑制するからです。同じ甘い物でも砂糖や果物、ハチミツの甘さでは口の中にあればあるだけムシ歯菌を増やし酸を作り歯を溶かしてしまいますが、キシリトールの甘さは口の中にあればあるだけムシ歯菌の数を減らしムシ歯菌の力を弱めてくれます。つまり、キシリトールの甘さに限ってはだらだら食べが可能、むしろオススメなのです!たとえば、お子様の移動中やちょっと静かにしていて欲しいとき、上手に歯磨きができた後、寝る前など、普通ならお菓子NGのタイミングでどんどん食べていただきたいのです。大人の方でも、ちょっと一服のコーヒーやタブレットをキシリトールを使った甘味料のものに替えるだけでムシ歯予防、歯周病予防、口臭予防や糖尿病対策にもなるのです!(キシリトールはショ糖に比べて血糖値の上昇が穏やかと言われています)

ただし、注意していただきたいのは、使われている甘味料のうちキシリトールが100%であるかどうか、です。折角キシリトールがムシ歯菌を抑制してくれても、他の糖分が含まれているとムシ歯菌はそちらをエサにして増殖、酸を作り出し歯を溶かします。ですので、ムシ歯予防を目的としてキシリトール入りの物を召し上がる際は、成分表記を見てキシリトールの他に糖分が含まれていないことを確認する必要があります。一番わかりやすいのは、その食品に含まれる炭水化物中キシリトールが9割以上であればかなり安心度が高いと考えられます。糖分としてではない繊維質等も炭水化物に含まれますので、炭水化物量=キシリトール量になることはまずありませんが、10割に近ければ近いだけ安心です。

そしてキシリトールはお腹がゆるくなってしまうこともあるので、食べ始めては少量から、をおすすめいたします。ただこれは病気になって緩くなるわけではなく、キシリトールが消化吸収されにくい糖分のため大腸に水分が集まってしまいゆるくなる、というもので、一時的な現象です。また、長期に摂ることで耐性がつくこともあるそうです。

甘味料キシリトール100%のお菓子は、タブレット、ガム、アメ、キャラメル、グミ、チョコレート等、じわじわと種類も味も増えてきています。また、歯科医院の物販だけでなくネット通販でも見かけることが多くなってきました。いくらムシ歯を作らないためといっても甘い物を全面禁止にするのは難しいですし寂しいことです。甘味の種類を選んで、美味しくムシ歯予防をしてみてはいかがでしょうか? (記:スタッフ)

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