2015.10.24 update 受動喫煙と子どものムシ歯

他人が吸っているタバコの煙を吸い込んでしまうことを「受動喫煙」と言いますが、普通にタバコを吸うよりも体に悪い、というお話は皆様もご存じのことだと思います。

特に問題とされているのが子どもの受動喫煙ですが、最近、京都大学から「家族に喫煙者がいる子供は受動喫煙によって虫歯になる確率が最大で2倍以上になる」という研究発表があったそうです。

受動喫煙が原因でムシ歯が増えるという直接のメカニズムは、唾液の成分が受動喫煙によって変化し、ムシ歯の原因菌が集まりやすくなってムシ歯ができやすくなるという研究結果があるそうですが、詳しくはまだわかっていない、という感じですね。原因はともかく、結果として「子どもさんのムシ歯には受動喫煙が悪さをしていそうだ」ということです。

「喫煙が歯周病に悪い」と言うのは歯科界の常識です。「歯周組織」というのは具体的には、「歯肉」「歯根膜」「歯槽骨」「セメント質」の4つを指しますが、喫煙がこれらのダメージを助長したり回復を邪魔したりするイメージですね。

矯正歯科では、歯に適度な力をかけ、歯を支えている「歯槽骨」の再構築を促すことで歯並びを治していきます。喫煙はこの再構築を阻害すると言われていますので、当院では禁煙していただくことをお勧めしています。(記:院長)

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